Brief Summaries on Each Books
聖書各書解説 12
旧約聖書 -列王記 上-
(旧約聖書525頁) この解説の聖書は「聖書 新共同訳」(日本聖書協会1987年)を用いています。
日本聖書協会 前総主事 佐藤邦宏

 「列王記 上」は、1冊の長い文書の前半の部分です。全体は、長い文書ですので、1巻の巻物に収まらず、二つの部分に分けられています。「サムエル記」に続いて、イスラエルの歴史が記されています。
 「列王記 上」は、三つの部分に分けられます。第1の部分は、1章から2章で、ダビデ王の最後の日々と、その子ソロモンが、どのようにしてイスラエル王になったかが記されています。
 第2の部分は、3章から11章までで、ソロモンの統治と、彼がどのようにして有名に、そして豊かになったかが記されています。この部分には、ソロモンが、エルサレム神殿を建て、奉献した記録が含まれています。第3の部分は、12章から22章までで、ソロモンの死と、北方の部族が、ソロモンの後継者であるソロモンの子レハベアムに反抗し、王国が、北王国のイスラエル、南王国のユダと南北に分断したことが記されています。この書は、ユダ(南)の王ヨシャファトと、イスラエル(北)の王アハズヤについての記述で終わっています。
 それぞれの王は、神に忠実であったかどうかによって主なる神に判断されています。王が、神に忠実で、その律法を守るものであれば、称えられ、不服従の王であれば、悪い王として非難されています。イスラエルの王は、不服従であり、偶像を礼拝するものであることから、悪い王とされ、ユダの王たちは、ダビデの例にならい、主を礼拝するものであったので、褒め称えられています。
 「列王記 上」には、預言者エリヤが登場します。彼は、北王国、イスラエルの王アハブと、王妃イゼベルに対抗します。エリヤは、イスラエルの人たちに、偶像ではなく、主なる神を礼拝するよう勧めます。唯一の神を示すため、エリヤは、異教の神バアルの預言者と厳しく対立し、雨を降らすことを願って、神の名を呼び、祈りを捧げます。

「あなたたちは、いつまでどっちつかずに迷っているのか。もし、主が神であるなら、主に従え。もし、バアルが神であるなら、バアルに従え。・・そこであなたたちは、あなたたちの神の名を呼び、わたしは主の御名を呼ぶことにしよう。火をもって答える神こそ神であるはずだ。」

(列王記 上 18:21、24)



「列王記 上」の内容
0
ソロモン 王となる 1:1 53
ダビデの最後の言葉と死 2:1 11
ソロモン、イスラエルの主導権を取る 2:12 46
ソロモンの知恵と統治 3:1 4:20
エルサレム神殿の建設と奉献 5:1 8:66
ソロモン統治時代のできごと 9:1 10:29
ソロモンの背信、その敵、その死 11:1 43
北のイスラエルの部族とレハベアム王への反抗 12:1 24
北王国ヤブロアム王、金の子牛2体を作る 12:25 33
預言者、ヤブロアムを非難する 13:1 14:20
ユダの王とイスラエルの王 14:21 16:34
エリヤと預言者たち 17:1 19:21
アハブと王妃イゼベル 20:1 22:40
ユダのヨシャファト王とイスラエル王アハズヤ 22:41 54


 この「聖書各書解説」は、聖書をお読みになるためのガイドの役割を果たすためのものです。ぜひ聖書そのものをお読みになってください。ご質問や、もっと知りたいと思われる方は、ぜひお近くのキリスト教会をお訪ねください。教会には、その歴史や伝統で、違いがある場合がありますが、もしお気に召さなかったら、別の教会も訪ねてみましょう。ご質問等、あるいは教会についてのお尋ねは、承りますので、ご遠慮なくどうぞ。

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