「民数記」は、エジプト脱出に引き続く、イスラエルの民の物語です。そこには、モーセに導かれて、シナイ山からカナンに至るまで、砂漠で過ごした40年のことが記されています。「民数記」はという書名は、モーセが主なる神に命ぜられて、その民の人口調査をなし、戸籍登録をさせ、12部族毎に登録したことから付けられています。
「民数記」は、三つの部分に分けられます。第1の部分は、1:1〜10:10までで、モーセがその民の人口調査をし、部族毎に兵役につくことのできる20才以上の男子を登録し、環境衛生、社会の人間関係の安寧秩序をはかること、さらに、幕屋の設営についてのレビ人の役割などを定めています。そして、すべての人が焼き尽くす捧げ物を捧げ、祝うことで終わっています。
第2の部分は、10:11〜21:20で、イスラエルの人々が、ヨルダン川の東側のモアブに至る道で、イスラエルの人々に起こった出来事について述べています。砂漠を通り抜けるこの旅は、厳しいもので、人々は、しばしば主なる神や、モーセに反抗しました。また、イスラエルの人たちは、目的地であるカナンに、すでに人々が住んでいることを知って、彼らとの争いや、食糧不足を恐れ、ヨルダン川の西側に入るのを拒否しました。それで主なる神は、彼らを罰としてイスラエルの人々を砂漠に40年もの間放置されました。この部分は、人々が、ピスガの頂きの近く、モアブに宿営したところで終わっています。
第3の部分は、21:21〜36:13で、イスラエルの人々が、ヨルダン川の東側で、南はモアブから、北はガリラヤまでを占領した物語で始まっています。モアブの王は、異教の預言者バラムに命じて、イスラエルに、呪いをかけてもらおうとしました。しかし、主なる神は、バラムにイスラエルを祝福するように命じられ、バラムはこれに従いました。
イスラエルは、ヨルダン川を渡り、カナンに侵入しましたが、イスラエルのある人たちは、ヨルダン川の東側に留まりました。そして20才以上の者を対象とする第2の人口調査が行われました。そして主なる神は、ヨシュアをモーセの後継者として任命されました。そして、さらに主の律法が、イスラエルの民に与えられたと「民数記」は伝えています。
「民数記」は、民が背き、失意し、そして主なる神を拒否する人たちに、主がどのようにされたかが記されています。主は、戦いの中で、彼らを支え、砂漠で水や食糧を与えられました。主は、イスラエルが滅びることを、主ご自身がけして望まないお方であることが示されています。アロンが祈ったように、主は、彼らの滅亡に至ることを望まれないお方です
|
「主があなたを祝福し、あなたを守られるように。主が御顔をあなたに向けてあなたを照らし、あなたに恵みを与えられるように。主が御顔をあなたに向けてあなたに平安を賜るように」。
(民数記6:24〜26)
|
|
「民数記」の内容
|
民の人口調査 |
|
律法と祭司の任命 |
|
過越の規定、雲が天幕を覆う |
|
人々の旅立ち |
|
民の間に生じた不満 |
|
ミリアムとアロン、モーセを妬む |
|
カナンの偵察 |
|
民の反抗と処罰 |
|
掟と罰則 |
|
民の反逆 |
|
アロンの杖 |
|
祭司とレビ人 |
|
清めについて |
|
モアブへの道 |
|
バラムへの託宣 |
|
不信の民 |
|
第2回目の人口調査 |
|
ツェロフハドの娘 |
|
ヨシュア、イスラエルの指導者に任命さる |
|
イスラエルの祭儀の規定 |
|
ミディアン征服 |
|
この「聖書各書解説」は、聖書をお読みになるためのガイドの役割を果たすためのものです。ぜひ聖書そのものをお読みになってください。ご質問や、もっと知りたいと思われる方は、ぜひお近くのキリスト教会をお訪ねください。教会には、その歴史や伝統で、違いがある場合がありますが、もしお気に召さなかったら、別の教会も訪ねてみましょう。
ご質問等、あるいは教会についてのお尋ねなど承りますので、ご遠慮なくどうぞ。
2001.May.29